世界連邦運動は、広島・長崎へ原爆がもたらした惨状を契機に、世界連邦を建設して恒久平和を実現しようという運動が世界に広がり、1946年に「世界連邦政府のための世界運動(WMWFG)」が組織され、現在では【WFM(World Federalist Movement)】と改称され国際事務局をハーグ(オランダ)とワシントン(アメリカ)の2カ所に置き、28の国と組織から成りたっています。

日本においては、戦後すぐに尾崎行雄、賀川豊彦、下中弥三郎らによって世界連邦建設の必要が提唱され、1948年に「世界連邦建設同盟」(現在の【世界連邦運動協会】)が結成され、現在は全国に50の支部を持ち、民間の立場から活動しています。

【世界連邦21世紀フォーラム】は、日本の世界連邦運動協会の中の支部のひとつで、従来の国連改革を通じて法と制度の面からいかにして世界法治共同体を構築していくのかというテーマに取り組んでいくなかで、さらに21世紀になってから人類の課題として新たに浮上してくると考えられる以下の様なテーマについても探究していきます。この取り組みは、世界連邦運動が、広島・長崎への原爆投下という惨禍において、いかにして核兵器を世界的な管理の下に置き、これ以上の悲劇が生まれないようにすべきであるかという問いかけから始まった運動であるという伝統に基づきます。

1.新たな「物理」的領域の発見・発明に伴うリスク
2.新たな「生物」的領域の発見・発明に伴うリスク
3.新たな「意識」的領域の発見・発明に伴うリスク
4.上記のリスクを安全に管理していくため法や制度のあり方

未知な領域の探究においては、とくに専門領域(科学・哲学・政治・経済・宗教など)を横断した情報共有の輪が必要であることから、各分野の方々との対話によって議論を深めていけたら大変に有り難いと思っています。