2014年04月13日 [ 講座終了 ]

ピースビレッジ第22回「ビジョン2020~私たちは東京オリンピックを平和の祭典にすることができるのか?~」

講師:小林正弥(千葉大学教授)

我が国で初めてのオリンピックというと、戦後復興・経済発展の象徴として1964年に開催された東京大会を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は遡ること24年前の1940年に開催されるはずだったのをご存じでしたでしょうか?国際オリンピック委員会で決定し開催の準備が進められていたものの、日中戦争の影響等から日本政府が開催権を返上し、我が国は戦争へと突入していきました。

当時の政治状況は現在と奇妙なほどに似ています。

1923年 関東大震災

1925年 治安維持法

1937年 日中戦争勃発

1940年 東京オリンピック → 中止

1941年 太平洋戦争開戦

2011年 東日本大震災

2013年 秘密保護法

201?年 ???

2020年 東京オリンピック

202?年 ???

政党システムの観点からは、1990年代の小選挙区制導入による二大政党制を実現しようとする試みが、戦前の二大政党制(政友会と民政党)と同じように一時的に成功したように見えても、結果的には政党政治や民主政の破綻につながるのではないか、という懸念が浮かび上がってきます。

日本海を囲む東アジア地域の緊張は戦後最悪といえる程に高まっています。昨年末の安部首相靖国参拝に対してアメリカが批判的なコメントを行うという事態は、日本が戦後の政治の常識から明らかに異なったステージに突入したことを表しているでしょう。

現代に生きる私たちは過去の反省を活かし、2020年に迎える東京オリンピックを本当の意味で平和の祭典として開催することができるのでしょうか?そのためには何を知り、どのように考え、いかに判断・行動していけばよいのでしょうか?

過ちを繰り返さないことはもちろんのこと、次代の波に乗っていくためにも、今こそ戦前の政治・社会史を振り返り、戦前の失敗を繰り返さない道について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

■小林正弥(千葉大学教授)

1963年東京都に生まれる。東京大学法学部卒業、助手を経て、2006年より千葉大学大学院人文社会科学研究科教授。1995〜97年、ケンブリッジ大学社会政治学部客員研究員。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授、日本ポジティブサイコロジー医学会理事。2010年に放送されたNHK教育テレビ「ハーバード白熱教室」で解説者を務め、日本での「対話型講義」のリーダー的存在。著書に『サンデルの政治哲学ーー<正義>とは何か』(平凡社新書)、『人生も仕事も変える「対話力」』(講談社+α新書)ほか多数。

講演時間 14:00~16:30
参加費 会員2,000円(年会費10,000円)、非会員3,000円
申し込み方法 事前予約制。下記ご予約ボタンよりご予約ください。
支払方法 講演当日会場にて現金でお支払い下さい。
主催 世界連邦21世紀フォーラム
共催 千代田区立日比谷図書文化館
会場 日比谷図書文化館 4Fスタジオプラス(小ホール)
千代田区日比谷公園1番4号(旧・都立日比谷図書館)
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