我が国で初めてのオリンピックというと、戦後復興・経済発展の象徴として1964年に開催された東京大会を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は遡ること24年前の1940年に開催されるはずだったのをご存じでしたでしょうか?国際オリンピック委員会で決定し開催の準備が進められていたものの、日中戦争の影響等から日本政府が開催権を返上し、我が国は戦争へと突入していきました。
当時の政治状況は現在と奇妙なほどに似ています。
1923年 関東大震災
1925年 治安維持法
1937年 日中戦争勃発
1940年 東京オリンピック → 中止
1941年 太平洋戦争開戦
2011年 東日本大震災
2013年 秘密保護法
201?年 ???
2020年 東京オリンピック
202?年 ???
政党システムの観点からは、1990年代の小選挙区制導入による二大政党制を実現しようとする試みが、戦前の二大政党制(政友会と民政党)と同じように一時的に成功したように見えても、結果的には政党政治や民主政の破綻につながるのではないか、という懸念が浮かび上がってきます。
日本海を囲む東アジア地域の緊張は戦後最悪といえる程に高まっています。昨年末の安部首相靖国参拝に対してアメリカが批判的なコメントを行うという事態は、日本が戦後の政治の常識から明らかに異なったステージに突入したことを表しているでしょう。
現代に生きる私たちは過去の反省を活かし、2020年に迎える東京オリンピックを本当の意味で平和の祭典として開催することができるのでしょうか?そのためには何を知り、どのように考え、いかに判断・行動していけばよいのでしょうか?
過ちを繰り返さないことはもちろんのこと、次代の波に乗っていくためにも、今こそ戦前の政治・社会史を振り返り、戦前の失敗を繰り返さない道について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
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