ニューヨーク国連本部に日本の平和の鐘がある。毎年9月の国際平和デーに、世界の代表者が出席する式典で国連事務総長が世界平和を祈って鐘を撞く。
実はこの鐘は、中川千代治という一人の日本人男性の切なる思いと行動から誕生した。
第二次世界大戦でビルマの悲惨な戦争を体験した中川は、1951年第6回パリ国連総会に出席。世界の人々の汗のこもったコインで平和の鐘を造って国連に寄贈したいと訴えた。まだ国連に加盟出来ない日本人の訴えを、国連は受理した。65ヵ国の代表者からはコインを、ローマ法王ピオ12世からは金貨を頂き、日本の人々から集まった資材を入れて造った平和の鐘は、3年後に国連に贈られた。中川はその後、国連平和の鐘のレプリカを造り、各国大使館に平和を訴え贈呈して歩いた。
66歳で死ぬまで「世界絶対平和萬歳」の鐘を贈り続けた父、その思いを考える時、これは誰かが訴え続けなければならないと思った。
2017年7月、父の平和の鐘運動の原点であるミャンマー政府に平和の鐘を贈呈した。
「二度と戦争をしてはいけない」と訴え続けた父の思いを、若い世代に伝えるのが私の使命だと思っている。
■髙瀨聖子/一般社団法人国連平和の鐘を守る会代表理事
愛媛県宇和島市出身、多摩市在住。一般社団法人国連平和の鐘を守る会代表・日本国際連合協会宇和島支部理事。ニューヨークの国連本部に「平和の鐘」を贈呈した元宇和島市長中川千代治の6女。老人ホーム事業に35年間従事。その間施設長として老人ホームの立ち上げや、短大の介護講座講師やヘルパー養成講座講師を務め、介護従事者の育成に尽力する。54歳でカナダトロントの200人規模の2施設で6か月間ボランティアとして勉強の為働く。2013年に「国連平和の鐘を守る会」を設立。故中川千代治の「平和の鐘」に人生をかけた思いとその意義を伝え、広める為「国連本部」の訪問や学校、地域などの講演活動を精力的に行っている。千代治が平和の鐘活動の半ばで他界した為、その活動の継承として、レプリカの贈呈活動を開始した。2017年7月には国連平和の鐘のレプリカをミャンマー政府に贈呈した。
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